伊勢原市立小中学校の教科書採択結果について
来年、令和3年度から伊勢原市立小中学校で使用する教科書の採択に関する教育委員会定例会が7月28日(火)に開催されました。9時30分からの開催でしたが、9時には傍聴者が集まりはじめ、15人の定員を超えたためくじにより15人以外の10数名は別室で音声のみの傍聴となりました。
この定例会では「令和3年度伊勢原市立小学校使用教科用図書の採択について」、「令和3年度伊勢原市立中学校使用教科図書の採択について」、「令和3年度伊勢原市立小中学校の特別支援学級において使用する教科用図書の採択について」の3つの議案が提出されました。まずはじめに、小学校使用教科用図書については、令和元年度に使用した教科書が継続されることが決定しました。次に審議されたのは中学校使用教科図書についてですが、6月から7月にかけて4団体から「育鵬社」についての要望書の提出があったことが、教育長から報告されました。この定例会に定員以上の傍聴希望があったのは、憲法の『国民主権』『基本的人権』『平和主義』について課題のある育鵬社の教科書が採択されるかどうかに注目が集まったことによるものと思われます。中学校で使用される国語、書写、社会(地理)、社会(地図)、社会(歴史)、社会(公民)、数学、理科、音楽、音楽器楽、美術、保健体育、家庭科(技術)、家庭科(家庭)、英語、道徳の16の科目について教育委員と教育長を合わせた5名がそれぞれ意見を述べ、賛否を表明しました。社会(歴史)では、東京書籍、教育出版、帝国書院、山川出版、日本文教出版、学び舎、育鵬社の7者の教科書が候補として並び、東京書籍に4委員の賛成、育鵬社には1委員の賛成がありましたが、結果は東京書籍が多数獲得で採択されました。また、社会(公民)では、東京書籍、教育出版、帝国書院、日本文教出版、自由社、育鵬社の6者の教科書が候補となり、東京書籍に3名が賛成し、帝国書院と自由社に1名ずつが賛成し、結果は東京書籍が採択されました。
令和3年度から伊勢原市立中学校では、『国民主権』『基本的人権』『平和主義』に基ずく社会(歴史)と社会(公民)の教科書使用が決まりました。今後も子どもたちが学ぶ教科書の採択については、注視していく事が必要です。