いよいよ2020年代へ、2050年には!
いよいよ2020年代の到来です。高齢者のうち団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年には、伊勢原市の高齢化率は27%になると予想されています。しかも、介護保険の第1号被保険者(65歳以上)に占める後期高齢者(75歳以上)の割合は現在の50%から60%へ、高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けるためのあらゆる支援がとても重要です。
伊勢原市の介護保険の第1号被保険者(65歳以上)数と高齢化率の推移
10月1日現在
2015年 23,993 人 24.0 %
2016年 24,721 人 24.7 %
2017年 25,312 人 25.2 %
2018年 25,732 人 25.5 %
2019年 26,140 人 26.0 %
2025年 27,000 人 27.0 % 推計
伊勢原駅近くの住宅街、みんなの居場所として様々な活動が展開されている『ふくじゅ』で、昨年11月15日㈮『認知症カフェ』が開催されました。参加者のほとんどが女性、お昼少し前から三々五々集まりはじめ、三つのテーブルに分かれてなんとなく会話が始まりました。その日は特にプログラムのようなものはなく、間もなく温められたお弁当で昼食会が始まり、「温かいものをみんなで食べると美味しい。」と参加者の皆さんが話され、それぞれのテーブルは和気あいあい。そのうち車いすの奥様を連れられた70歳代の男性の介護生活のお話が始まり、すぐ耳はくぎ付けになりました。60歳を過ぎて.間もなく若年性認知症を発症された奥様を愛情深く介護する夫のYさんの体験談です。日常生活は今も家庭が中心で、Yさんご自身が3度の食事の支度や介助をされるお話は感動的でもあり、衝撃的でした。Yさんは写真が趣味とのことで奥様の毎日をアルバムで紹介され、洋服の選び方や品数の多い食事メニュー等きめ細かく配慮されている様子を見せていただきました。さらに、デイサービス(通所介護)やショートステイ(宿泊)を利用することで、自分の休息をとりつつ時には趣味に打ち込み、バランスを取って生活を維持しているとのこと、介護保険制度を上手に活用されている事も参考になりました。実際の介護のたいへんさを語りながらも、Yさんは、「よく家族や周囲に迷惑をかけないようにと言う言葉を聞くけれど、周りの助けを借りながら、でも、たいへんさを分かってもらうことは孤立しないでいられる。これが大切かな。」と話され、「なるほど。」と思いました。遠方に住んでいる娘さんや息子さんとはメール等で奥様の状態を共有し、時には介護の応援にも駆け付けてくれるとの事。いつも家族の想いを感じられることは、力にも励みにもなります。
誰もが直面する老いの問題、事情はそれぞれ違っても孤立することを何とか防ぎたい、相談しやすい地域づくりが大切、と改めて実感しました。