職員給与に関する条例改正について
伊勢原市の12月議会では、職員の給与に関する条例改正が提案されました。地方自治体職員の給与は、民間給与との格差を解消するために毎年人事院勧告に基ずく国家公務員の給与改定等が行われることを踏まえて、改正されます。
令和2年度は、民間給与との格差が極めて小さいため月例給の改定はありませんでしたが、ボーナスについては、民間の支給割合との均衡を図るため4.50月分から4.45月分へ引き下げる勧告が行なわれました。しかし、令和2年は、年明け間もない時期から市職員は新型コロナウイルス感染症対策のために最前線に立ち、職責を果たしてきました。業務量は増加し、緊張度の高い中での勤務に対してなされる期末手当引き下げの影響について市は、どのように考えているのか質問しました。「新型コロナウイルス感染症防止対策は全国的な問題であり、今回の給与改定も地方公務員の給与の原則に則り、減額とはなるが一定の理解は得られるものと考えている。」と答えました。また、引き下げが及ぼす個人消費や経済への影響については、「期末手当引き下げによる職員一人当たりの影響額は、平均でおよそ1万9千500円ほどであり、個人消費や経済への及ぼす影響はないと考える。」との事でした。しかし、職員のモチベーションへの影響については「ないとは言いきれないが、人事評価制度の活用や、働きやすい職場環境づくりを進める事で向上につなげていきたい。」と答えました。
令和2年のほとんどの期間、全国どこでも新型コロナウイルス感染症防止に誰もが必死に向き合ってきたと言っても過言ではありません。特に、市民生活を守るための自治体職員の職責が重要であるなら、ボーナス削減は適正な事なのかとの疑問が残ります。給与削減は公務員と民間との均衡を図るためと言っても、一定の逆作用があることも指摘されています。あらためて適正であるとは何か、考え続けて行く事が必要です
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