遺伝子組換え作物の正体、表示の課題を学ぶ
生活クラブ生協神奈川副理事長の藤田ほのみさんによる学習会を行ないました。
遺伝子組換え作物(GM)とは、交配による品種改良ではなく、(例えば)除草剤に強い他の生物の遺伝子の一部を切り取って、それを組み込む操作により人工的に作りだした作物のこと。世界での栽培国は28か国(アメリカ、カナダ、ブラジル、アルゼンチン、中国、オーストラリア、南アフリカ等)、大豆、トウモロコシ、ナタネ、ワタ等で、栽培面積は増え続けています。これらは日本向けにも輸出されており、私たちは知らずに遺伝子組換え食品を食べているのです。EUでは厳しく表示されていますが、日本では表示の対象外が多く、意図せざる混入の許容率が大きく違います。人体への安全性、環境への影響が懸念されており、種を私企業が支配するという課題もあります。
私たちができることとして、非遺伝子組換え作物(NON-GM)の製品を選んで購入することで、NOの意志表示をし、非遺伝子組換え作物が必要を訴え続けることが重要です。アメリカでもGM表示の義務化を求める動きが出ているそうです。
参加者の方から、遺伝子組換え作物は農薬と一緒に企業の利益になっていること、選ぶための表示が甘いこと、TPPによって輸入が自由化されるとGM作物が入ってくるだけでなく、国内の表示の緩和を求められる恐れがあること等、あらためて学んだという声があり、有意義な学習会でした。
食の安全は、生活の基本であり誰もが関心を持ってほしいことです。この学習会で学んだ食品表示やTPPの課題に対して、今後も取り組んでいきます。