ひきこもり対策について6月議会で質問しました。
厚生労働省によるとひきこもりとは、6か月以上概ね家庭にとどまり続けている状態で、15歳から39歳までの若年層の推計は54万1000人に対し、40歳から64歳は61万3000人、全国では100万人を超えると推計されています。伊勢原市の実態について、また、対策について質問しました。
内閣府が2018年12月に初めて実施した調査でのひきこもりの出現率1.45%を伊勢原市に当てはめると、40歳から64歳までの推計値は約500人となるそうです。しかし、「8050問題」と指摘されるように、ひきこもりが長期化することで、家庭全体が困窮する事が懸念され、早急な対策が必要です。内閣府の調査では、「関係機関に相談したいとは思わない」と半数以上の回答があった事から、市は慎重に進めていく姿勢です。
39歳以下の若年層への対応としては、青少年相談室が必要に応じて専門スタッフを有する関係機関である小田原市にある「神奈川県西部青少年サポート相談室」や厚生労働省と県による「かながわ子ども・若者総合相談センター」に紹介します。また、就労に関しては、厚木市にある「神奈川県央地域坂ものサポートステーション」が就労支援プログラムを実施しており、2017年度17人、2018年度15人の本市市民が受講しました。
一方、40歳以上では、相談内容に応じて医療、保健、福祉、労働等の関係機関と連携し、当事者に応じた個別支援を行っています。しかし、相談の多くが家族からで当事者とはつながりにくく、また、長期化している実態です。そのため市は個別支援以外にも、家族同士の交流や情報交換の機会として2012年から『家族サロン』を年3回開催しています。
「背景には様々な要因があり、ひきこもる状態になっているので一律の対応ではなく、当事者や家族の実情を踏まえ、それぞれの家庭に応じた適切な支援につなげることが大切と考え、一人一人に向き合い、寄り添いながら相談対応を行っていく」との市の姿勢は、困難を抱える方々への重要なメッセージです。もっと積極的に周知することを提案しました。