しなやかに 緩やかに 信頼がなんだかあるまちにしたい
伊勢原ネットの定期総会に先立って、「NPO法人一期一会」理事長の川上道子さんからまちづくりの実践について学習会を行いました。
川上さんの住んでいる伊勢原市高森台(愛甲原住宅)は、1960年代後半に国家公務員向けに開発された分譲地です。当初、商業施設も公共施設もなく、住民によるまちづくりが始まりました。スーパーの誘致、住民の寄付による児童館の建設など、活発な自治が行われていました。
そんな町に夫の両親と同居するため転居してきた川上さん。高齢化が進み始めたまちで、あるときお隣のお年寄りに頼まれて夕食を提供したことをきっかけに、仲間とともに高齢者を支える家事援助のサービス事業を始めました。そこから怒涛のようなまちづくりの活動が始まりました。
いつまでも安心して暮らせるまちにするため、必要なものを作り出そうと様々な出会いを糧に、デイサービス施設を作り、小規模多機能施設を作り、多世代の人たちのたまり場作りへ。そしてそこに集う人々による様々な活動は、前向きで信頼しあえるまちづくりに寄与しています。さらに最近は、増加中の若い世帯のために、赤ちゃん連れのお母さんの相談場所を立ち上げたところ、ニーズもあり、子育て支援事業を考え中です。
必要なものは作り出そう。「しなやかに、緩やかに、信頼がなんだかあるまちにしたい」がキーワード。大変なことも多々あるはずですが、にこやかにいつも前向きな川上さんを見ていると、市民が力を合わせればなんでもできそうな気持になりました。(T・S)