市の施策や予算は、だれが決めるのか・・・自治体の開かれ度調査
市の重要な政策や予算は、どのように議論し決定するのでしょうか。各自治体には、「庁議」という名称の施策協議の機関が規定や規則によって設置されています。情報公開クリアリングハウスの三木由希子さんからの調査依頼により、神奈川ネットでは県内の全市町村の「庁議」の状況を調査しています。
伊勢原ネットでは、伊勢原市と秦野市を担当し調査を行ない、隣接した2市でも大きな違いがあることがわかりました。
伊勢原市の「庁議」は、部長会議・事業調整会議・部長会議・部内会議が規定されていますが、定期的に開催されているのは、部長会議のみ。他の会議の開催実績はありません。部長会議の議題と抄録がHPで公開されていますが、各部の伝達報告事項のみで施策の協議決定の場ではありません。
一方、秦野市では、政策会議・部長会議・調整会議が規定されています。情報公開制度によって入手した政策会議の議事録や配布資料を見ると、市の具体的な施策である条例案などの討議内容の詳細が記されていました。
また、情報公開の受理や公開時の対応も異なります。伊勢原市では担当課長が立ち会い説明が受けられますが、秦野市では文書法制課の対応のみでした。
自治体の施策や予算配分、市民要望などが、だれが、どのように討議されているのかを市民に公開することによって、市民が自治体の施策に関心を持って意見を出すことになり、市民が政治に参加することの第一歩、重要だと思います。
神奈川ネットでは、県内の全市町村の調査を行ない、各自治体の開かれ度の分析を行ないます。そして、公開度を高めるように提案します。